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世界最古の精子、1700万年前の化石から発見

2014年5月15日 10:35 発信地:シドニー/オーストラリア

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世界最古の精子、1700万年前の化石から発見
図版は:a.現代の豪州に生息するカイムシ「Newnhamia fenestrata」の標本。b.カイムシのオスの生殖器を示した図。c.リバースレーで発見されたカイムシの化石の電子顕微鏡スキャン画像。d.ツェンケル器官の化石からの復元画像。e.化石のツェンケル器官の詳細画像。f.現代の豪州に生息するカイムシのコイル状の精子。g.化石の中から見つかったコイル状の精子(2014年5月14日提供)。(c)AFP/a, c-g: R. Matzke-Karasz; b: R. Smith/UNSW AUSTRALIA

【5月15日 AFP】1700万年前の精子の化石がオーストラリアで発見されたとの発表が、14日の英学術専門誌の英国王立協会紀要(Proceedings of the Royal Society B)に掲載された。保存状態は良好だという精子の化石は、古代種の甲殻類のもので、これまで見つかったものとしては世界最古となるという。

 精子は、淡水産甲殻類であるカイムシ類の化石の体内の生殖器から見つかった。輪状に巻いた状態で生殖器内に収まっていた精子は、元々の長さは約1.3ミリで、カイムシの体長よりわずかに長かったと考えられている。

 化石が発見された場所はクイーンズランド(Queensland)州北方の世界遺産にも指定されているリバースレー化石地帯(Riversleigh World Heritage Fossil Site)で、これまでにも歯を持つ巨大なカモノハシや肉食のカンガルーといったオーストラリア先史時代特有の哺乳類の化石が数多く見つかっている。

 リバースレーで35年間発掘をしてきたというニューサウスウェールズ大学生物地球環境科学科(University of New South Wales School of Biological, Earth and Environmental Sciences)のマイク・アーチャー(Mike Archer)氏は「ここでは予期していなかったうれしい驚きと出会うことに慣れてしまっているが、精子の化石、しかも精核が完全に残った状態での化石の発見はまったく期待していなかった」とコメントした。

 アーチャー氏率いる研究チームがこの化石を採集したのは1988年。その後、化石の研究を進めた豪ラトローブ大学(La Trobe University)の甲殻類専門家、ジョン・ニール(John Neil)氏により、この化石に軟組織が含まれていることが分かり、欧州の一部専門家たちから注目が集まった。

 さらなる研究を進めた結果、化石には生殖器を含む内臓器官が残されていた。さらにこの生殖器内には大きな精子細胞がほぼ完全な形で保たれており、中からはかつてこの生物の染色体とDNAを含んでいた精核も見つかった。


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