【5月14日 AFP】米エール大学(Yale University)などが所蔵する油絵2点が、スペイン出身のシュルレアリスムの巨匠サルバドール・ダリ(Salvador Dali)の作品と認定された。ガラ・サルバドール・ダリ財団(Gala-Salvador Dali Foundation)が13日、発表した。

 ガラ・サルバドール・ダリ財団の美術専門家らは、以前からこれら絵画の存在を知っていたが、その所在を特定することができなかった。

 同財団調査部門のモンセ・アグエ(Montse Aguer)主任はAFPの取材に「これらはダリのシュルレアリスム時代のもので、ともに非常に重要な作品。影と大きな柱脚のある夢のような景色を描いた、典型的なダリ作品だ」と語った。

 2点とも1930年の作品で、別々の展覧会でそれぞれ1回だけダリの手で展示されたことがある。スペイン北東部のダリの故郷フィゲラス(Figueres)に本部を置くガラ・サルバドール・ダリ財団は、展覧会について伝えた当時の新聞の切り抜きから、これらの作品の存在を把握していた。

「欲望の自由な傾向(Free Inclination of Desire)」と題された油絵は1935年の展覧会に出品された作品で、エール大学のギャラリーが所蔵していた。もう1点の油絵「夜の模造(Simulation of the Night)」は1965年に米サンフランシスコ(San Francisco)で開かれた展覧会に出品された作品で、個人収集家が所蔵していた。(c)AFP