【5月13日 AFP】成長著しいアフリカ第2位の産油国アンゴラとの経済関係強化を狙って、中国と米国がしのぎを削っている。

 アフリカ4か国を歴訪した中国の李克強(Li Keqiang)首相は8日、アンゴラの首都ルアンダ(Luanda)を訪問。その3日前にはジョン・ケリー(John Kerry)米国務長官がこの地を訪れたばかりだ。

 アンゴラ・カトリック大学(Angola Catholic University)のビセント・ピント・ドゥ・アンドラージ(Vicente Pinto de Andrade)教授(経済学)は「バラク・オバマ(米大統領)が意図するところは、中国と全く同じで、アンゴラや他のアフリカ諸国との協力関係を強化するための貿易の多角化だ」と話した。

 今のところ、アンゴラ産原油の約40%を輸入し、アンゴラへの大規模な投資の実績がある中国が優勢だ。中国大使館の統計によると、アンゴラの内戦が終結した2002年以降、中国は145億ドル(約1兆4800億円)相当の融資を行っている。2012年時点の対アンゴラ貿易総額は375億ドル(約3兆8300億円)に達した。

 こうした中国との経済関係を背景に、アンゴラは新空港やサッカースタジアム、道路などの建設ブームに沸き、30万人を超える中国人労働者が流入した。