【5月12日 AFP】中国は11日、アフリカ・ケニアの首都ナイロビ(Nairobi)とインド洋沿岸の港湾都市モンバサ(Mombasa)を結ぶ総額38億ドル(約3900億円)の鉄道事業の契約を、ケニア政府と締結した。将来的にはケニアからウガンダ、ルワンダ、ブルンジと南スーダンまで延伸する計画だ。

 契約では、中国輸出入銀行(Export-Import Bank of China)が全長609.3キロの鉄道敷設費用の9割を出資し、残る1割をケニア政府が負担する。ナイロビ~モンバサ間には英国の植民地時代に建設された鉄道路線が走っているが、老朽化しているため今回の事業で新しい標準軌の線路に交換する。

 敷設工事は10月に着工予定で、中国交通建設(China Communications Construction)が工事を担当。3年半後の完成を目指す。ナイロビ~モンバサ間の完成後に、ウガンダの首都カンパラ(Kampala)、ルワンダの首都キガリ(Kigali)、ブルンジの首都ブジュンブラ(Bujumbura)、南スーダンの首都ジュバ(Juba)を結ぶ路線の建設に着手する計画だ。

 アフリカ歴訪中の中国の李克強(Li Keqiang)首相は、ナイロビでケニアのウフル・ケニヤッタ(Uhuru Kenyatta)大統領、ウガンダのヨウェリ・カグタ・ムセベニ(Yoweri Kaguta Museveni)大統領、ルワンダのポール・カガメ(Paul Kagame)大統領、南スーダンのサルバ・キール(Salva Kiir)大統領が見守る中、契約に調印。「中国と東アフリカ諸国の平等な協力と相互利益を象徴する事業だ。鉄道はインフラ開発の中でも最も重要だ」などと述べた。(c)AFP