【5月9日 AFP】国際南極研究チームは8日、南極で2000年前の氷床コアを採取することに成功したと発表した。気候の変化の解明に役立てられる。

 オーストラリア、中国、フランス、デンマーク、ドイツ、米国の科学者からなる「オーロラ盆地ノース(Aurora Basin North)」プロジェクトチームは、南極大陸の中でも最も厚い部類に入る深さ3キロメートルの氷床が存在するオーロラ盆地(Aurora Basin)で、5週間かけ約2トン分のコアを採取。そのうちの1つは、長さ303メートルで、過去2000年分の気候情報が閉じ込められている。

 氷床コアはオーストラリアや各国の研究機関に分配され、中に含まれる大気ガスや粒子などの化学物質の分析が進められる。プロジェクトチームは今後、科学界の「聖杯」とも言える数百万年前の氷床コアの採取も実現させたいと話している。(c)AFP