【5月8日 AFP】韓国国防省は8日、3月下旬から4月にかけて韓国国内で見つかった無人機3機について、全て北朝鮮から飛来したことを示す「確固たる証拠」を得たと発表した。

 国防省のキム・ミンソク(Kim Min-Seok)報道官によると、米国の専門家との合同調査で、回収した機体のデータを復元したところ、無人機は韓国軍施設の上空を飛行して北朝鮮に戻るようプログラムされていたことが判明したという。同報道官はさらに、「無人機は3機とも北朝鮮からのものであるとの明確かつ科学的な証拠を確保した」と述べ、「これは明らかな軍事的挑発だ」と付け加えた。

 問題の無人機3機は3月24日から4月6日にかけて、韓国国内の異なる3地点で見つかった。3機のうち1機はエンジンの問題で、2機は燃料切れで墜落したとみられている。

 無人機の国内侵入について、キム報道官は「新たなタイプの」軍事的脅威であり、断固たる対応が必要だと述べた。

 これとは別に、白承周(ペク・スンジュ、Baek Seung-Joo)国防次官は外国メディア向けの記者会見で、無人機は単純なつくりのもので地上からの遠隔制御装置も装備しておらず、コンピュータープログラムも初歩的なものだったと説明した。

 復元したデータから、無人機が離陸した場所は境界線の北朝鮮側5~30キロの範囲の異なる3地点であることが分かったという。(c)AFP