【5月5日 AFP】戦いに敗れたフランス皇帝ナポレオン・ボナパルト(Napoleon Bonaparte)の伊・エルバ(Elba)島への追放200周年を記念し、同島で4日、当時の様子を再現するイベントが行われた。

 200年前にナポレオンが上陸したエルバ島では、今後10か月にわたり、さまざまなイベントが行われる予定となっている。初日となった同日は、熱狂的なナポレオンのファンが欧州各国から集まった。ナポレオンは同島で約10か月間を過ごした。

 二角帽子と当時のコスチュームを身に着け、ナポレオンが乗ったものと同様の船で島に到着した男性医師(59)は、ナポレオンが常に兵士らと行動を共にしていたことに触れ、ナポレオンになりきるには「謙虚」でなければならないと語った。この男性は、ナポレオンに関する本を約600冊所有しているという。

 同日、島には剣を携え、豊かな口ひげをたくわえた軍服姿の男性たちとゆったりとしたドレスを身にまとった女性たちが「ナポレオン」の到着を歓迎した。

 仏コルシカ(Corsica)島出身のナポレオンは1814年、オーストリアやプロイセン、ロシアなどの第6次対仏大同盟とフランスとの間でフォンテーヌブロー条約(Treaty of Fontainebleau)が締結された後に退位を迫られ、名目上の統治者としてエルバ島に送られた。

 エルバ島に滞在していた頃のナポレオンは、戦いから離れ、狩猟をしたり舞踏会を開催したりしていたという。

 また、島での統治活動に積極的だったとされ、道路や学校、病院や劇場の建設など、大規模な公共事業を次々と行ったという。(c)AFP