【5月1日 AFP】大手ビデオゲームメーカーがヒット作の続編で手堅い成功を目指す中、ソニー(Sony)はインディーズ(独立系)メーカーによる新タイトルを「プレイステーション(PlayStation)」プラットホームでリリースするために力を注いでいる。

 ソニーは4月30日、米シリコンバレーの都市サンマテオ(San Mateo)にあるSony Computer Entertainment AmericaSCEA)の本社で、20タイトル以上のインディーズゲームを発表した。

 SCEAのアダム・ボイズ(Adam Boyes)氏は「クレイジーでリスキーなアイデアを支援し大切にすることはとても重要なことだ」としながら、「いわば科学実験のようなものだ。さえたテーマと確固としたゲームシステムを持った新しいアイデアだ」とAFPの取材で述べた。

 インディーズゲームは少人数のグループで制作されることが多く、空いた時間を使って1人の開発者が制作する場合もある。こういったゲームは、大作ゲームのように何時間も連続して遊ばれるものではなく、日々の空いた時間に短い時間で遊ぶ小規模なゲームが多い。

「(これらのゲームは)新しくて新鮮だ。それに大手メーカーしかゲームを作らなかったら、ゲームの本数は少なくなるだろう」(ボイズ氏)

 約2年前に立ち上げられたプレイステーション・プラットホームの自主製作プログラムに登録しているインディーズメーカーは1000以上。プレイステーション4(PlayStation 4PS4)向けに開発中のインディーズゲームは100タイトル以上だ。

 インディーズゲームの「Outlast(アウトラスト)」はPS4で180万ダウンロードを記録し、「Don't Starve(ドント・スターブ)」は100万ダウンロードを達成した。ボイズ氏はプレイステーション・プラットホームでのインディーズメーカーの大成功だと称賛する。またインディーズメーカーは携帯ゲーム機の「プレイステーション・ヴィータ(PlayStation VitaPS Vita)」向けのタイトルにも力を注いでいるという。

 ソニーは2009年にインディーズメーカーを支援するファンドを立ち上げた。現在までどれほどの費用が投じられたかは公表されていないが、PS4ではインディーズゲーム21タイトルがリリースされている。(c)AFP/Glenn CHAPMAN