【5月1日 AFP】太陽系外惑星の自転を初めて計測したとの報告が、4月30日の英科学誌ネイチャー(Nature)に発表された。若いガス惑星で、時速9万キロの速度で自転しているという。

 オランダの天文学者チームによると、地球から63光年離れた恒星「がか座ベータ星(ベータ・ピクトリス、Beta Pictoris)」を公転する「がか座ベータ星b(ベータ・ピクトリスb、Beta Pictoris b)」は地球の16倍のサイズで3000倍以上の質量を持っている。だがその1日はわずか8時間だという。

「ベータ・ピクトリスbは太陽系のどの惑星よりもはるかに速い速度で自転している。秒速25キロ程の速さだ」と、研究チームはネイチャーに書いた。

 木星の赤道での自転速度は時速約4万7000キロで、地球は同約1700キロ。我々の太陽系では惑星の質量が大きくなるほど自転の速度が速くなるが、同じ傾向がこの惑星にもあてはまった。

 計測は欧州南天天文台(European Southern ObservatoryESO)の超大型望遠鏡VLTVery Large Telescope)で行われた。

 ベータ・ピクトリスbは約2000万年前に誕生した星。45億年前に地球が誕生したことを考えると天文学的にはとても若い星だ。(c)AFP