【4月29日 AFP】韓国の朴槿恵(パク・クネ、Park Geun-Hye)大統領は29日、約300人の死者・不明者を出した旅客船セウォル(Sewol)号の沈没事故について、政府がこれを防止できなかったことを謝罪した。事故を受け、2日前には鄭ホン原(チョン・ホンウォン、Chung Hong-Won、ホンは火へんに共)が引責辞任している。

 朴大統領はテレビ放映された閣議で声明文を読み上げ、組織的欠陥や監督の不行き届きが長い間放置された結果が、16日に起きた沈没事故の一因となったことに、深い後悔の念を示した。

 さらに朴大統領は、「事前に事故を防止できなかったことや不十分な初動対応について、どのように謝罪すればいいのかわからない」と述べ「国民に申し訳なく思う。多くの貴重な命が失われ、心が重い」と謝罪した。

 韓国内では、官民癒着や緩い安全基準が事故を招いたとして朴政権に対する批判が広がっている。セウォル号については、過積載で航行していた疑いや乗客名簿の記載が不正確だったなどの疑いも出ている。(c)AFP