【4月27日 AFP】中国の民主化運動が武力で弾圧された1989年6月3~4日の天安門事件をテーマにした世界初の記念館が26日、香港(Hong Kong)で開館し、記念式典が行われた。

 資料館は、天安門事件の資料を常設展示する中国では極めて少ない施設となる。中国本土では天安門事件に言及することが厳しく統制されており、事件について知らない人も多い。

 資料館の周辺には十数人の親中国派が集まって抗議行動を行い、資料館の開館を妨害した。デモ隊はポスターなどを掲げ、資料館の関係者に向かって「売国奴」などと叫んだ。

 抗議行動参加者の1人は、「あいつらは南京大虐殺(Nanjing Massacre)のことは何も言わず、6月4日のことばかり言っている」と怒りをあらわにした。中国は、第2次世界大戦(World War II)中の南京大虐殺で日本軍が30万人以上を殺害したと主張している。

 抗議行動はあったが、中国本土から来た人も含め多くの人が資料館を訪れた。(c)AFP