【4月26日 AFP】サッカーオランダ代表のルイス・ファン・ハール(Louis van Gaal)監督が、W杯ブラジル大会(2014 World Cup)終了後に、デビッド・モイーズ(David Moyes)前監督の後任としてマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)の指揮官に就任することで合意に達したと、オランダの地元紙が報じた。

 オランダの大衆紙テレグラフ(De Telegraaf)は、匿名筋の情報として「ファン・ハール監督が25日夜、ユナイテッドと合意に達した」と伝えている。

「解任されたデビッド・モイーズに代わる一番の適任者は、オランダ代表がW杯ブラジル大会から敗退するのと同時に、新監督に就任する」

 62歳のファン・ハール氏は現在、ポルトガル南部アルガルベ(Algarve)にある自身の別荘で休暇を過ごしているが、「クラブのオーナーを務めるグレーザー(Glazer)家に、法律的なアドバイスをしているエド・ウッドワード(Ed Woodward)氏と、複数年の数百万規模となる契約で交渉を行った」とされている。

 不振に陥ったユナイテッドを立ち直らせるべく、クラブ側はファン・ハール氏に1億ユーロ(約141億3000万円)の補強費を準備するとしている。

 洗練された戦術と、生真面目な性格で知られるファン・ハール氏は、「鉄のチューリップ(Iron Tulip)」の異名を持ち、シーズン終了間際に解任されたモイーズ氏が残したオールド・トラフォード(Old Trafford)の負の遺産を引き継ぐ最有力候補とされていた。

 ファン・ハール氏は、オランダ・エールディビジの強豪アヤックス(Ajax)や、低迷していたAZアルクマール(AZ Alkmaar)で監督を務め、オランダ国内で数々のタイトルを獲得しただけでなく、ドイツのバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)、スペインのFCバルセロナ(FC Barcelona)でリーグ制覇を果たすなど、多くの栄光を手にしてきた。

 ファン・ハール氏は、以前からW杯終了後にイングランド・プレミアリーグのチームで指揮を執りたいと明かしており、トッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)への監督就任がうわさされていた。

 テレグラフ紙は、ユナイテッドの代理人がポルトガルに降り立った際に明かした、「トッテナム・ホットスパーは、今週初めの段階でファン・ハール監督と契約できる可能性が低いことを知った」とするコメントも掲載している。(c)AFP