【4月22日 AFP】最近、凶悪事件が相次いでいる中国で、警察が武装パトロールを全国的に強化する方針を打ち出している。

 3月1日に雲南(Yunnan)省昆明(Kunming)市の駅で33人が死亡した無差別殺傷事件など、一連の凶悪事件を受けて中国政府は先月、武装パトロールの強化計画を発表した。22日の国営英字紙チャイナ・デーリー(China Daily)によると、その一環として警察官を対象に銃器の取り扱い訓練が行われる予定だ。

 治安の安定に執着する中国共産党は、その一党独裁制に対する脅威とみなしたものについて厳しい措置をとるが、警察官の大半は武器を携行していない。同紙の取材に応じた中国公安省の高官は「武装警察官の存在によって、緊急事態に即応でき、凶悪犯罪と効果的に戦うことができるようになる」と語った。

 この動きとは別に同国東部にある江蘇(Jiangsu)省当局は21日、省内の13市に5月1日から武装警官4000人、支援要員1万2000人によるパトロールを開始すると発表した。また前日20日には上海(Shanghai)市も武装警官1000人の配備を開始している。(c)AFP