【4月21日 AFP】男子テニス、モンテカルロ・オープン(Monte Carlo Masters 2014)は20日、モナコのモンテカルロ(Monte Carlo)でシングルス決勝が行われ、大会第3シードのスタニスラス・ワウリンカ(Stanislas Wawrinka、スイス)が4-6、7-6、6-2で第4シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)を退け、優勝した。

 全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2014)覇者として臨んだ大会で、ATPワールドツアー・マスターズ1000(ATP World Tour Masters 1000)シリーズ初優勝を果たしたワウリンカは、来月の全仏オープンテニス(French Open 2014)でも一目置かれる存在になりそうだ。

 15回目の直接対決でようやく2勝目を挙げたワウリンカは、2009年大会でフェデラーから唯一の白星を挙げて以来、勝利から見放されていた。

 ワウリンカは第1セットを落とすが、第2セットでは序盤にブレークを奪い、フェデラーにブレークバックを許しながらも勢いに乗る。セットはタイブレークにもつれ込むが、これはワウリンカが獲得してセットカウント1-1の同点とした。

 最終セットでは、ワウリンカが2度のブレークに成功し一気に4ゲームを先取すると、最初のマッチポイントで決着をつけた。

 ワウリンカが今季の通算成績を20勝3敗とした一方、フェデラーはすでにツアー最多勝利を挙げている。

 フェデラーとの2時間13分の死闘を制したワウリンカは、このまま世界ランク3位を維持することになる。フェデラーは、今季迎えたマスターズシリーズの3大会で1度でも優勝していれば、同順位に浮上することが可能だった。

 今大会の決勝は、フランス・マルセイユ(Marseilles)で行われた2000年のオープン13(Open 13 2000)で、若き日のフェデラーが同胞のマルク・ロセ(Marc Rosset)に敗れて以来のスイス人対決になった。

 この日33本のウイナーを記録したワウリンカは、これまでに2度マスターズシリーズの決勝に進出しているが、2008年のマスターズ・シリーズ・ローマ大会(Rome Masters of tennis 2008)ではノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)に、昨年のマドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2013)ではラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)に敗れ、惜しくも優勝を逃していた。

 ワウリンカは今季、チェンナイ・オープン(Chennai Open)でトロフィーを掲げると、その後の全豪オープンでは四大大会(グランドスラム)初制覇を果たした。

 この大会がシーズン3度目の優勝となったワウリンカは、「偉業を成し遂げた。初のグランドスラム制覇、そしてマスターズ1000での初優勝も経験できて本当にうれしい。こんなに早く達成できるとは思っていなかった」と驚きを口にした。

「この大会には、テストの感覚で参戦していた。選手層も厚く、優勝は期待していなかった。でも、気持ちを強く持っていいプレーをすれば、誰でも倒せるんだ。戦う覚悟を持つことが大事だった」

 ワウリンカは、スイスが準決勝進出を決めた国別対抗戦のデビスカップ(Davis Cup 2014)で、チームメートのフェデラーと勝利の喜びを分かち合いたいと締めくくった。

「今年がスイスにとっていい一年になればいいと思う」

(c)AFP/Scott WILLIAMS