【4月20日 AFP】(一部更新)韓国の南部沿岸沖で16日朝に起きた旅客船の沈没事故で、行方不明者の捜索に当たっていたダイバーらは20日午前0時(日本時間同)前、船内から3人の遺体を収容した。今回の沈没事故で旅客船内から遺体が収容されたのは初めてで、これによって捜索救助活動は新たな厳しい局面を迎えた。

 海洋警察職員がAFPに語ったところによると、ダイバーらは客室の窓を割って、19日朝の捜索時に発見されていたが収容されていなかった3人の遺体を引き揚げた。

 3人は全員ライフジャケットを身に着けており、うち2人は男性で、残る1人の性別は現時点で確認できていないという。

 その後20日午前中に、さらに13人の遺体が収容され、これまでに確認された死者数は49人に上り、253人が依然として行方不明となっている。

 沈没したセウォル(Sewol)号(6825トン)には、ソウル(Seoul)の南に位置する安山(Ansan)市の高校に通う学生350人以上が乗船していた。

 遺体は沈没現場に近い韓国・珍島(Jindo)の港に設営されたテントに安置され、身元の確認が行われている。珍島に集まっている行方不明者の親族らは身元確認に使用するDNAサンプルの提供を始めている。(c)AFP/Park Chan-Kyong