【4月19日 AFP】米ワイン販売サイト「アンダーグラウンドセラー・ドットコム(Undergroundcellar.com)」は、自分が購入しようとしたワインよりも高級なワインを手にできるゲーム的要素を採り入れて人気のサイトだ。

 米サンフランシスコ(San Francisco)を事業拠点とする同サイトの創設者、ジェフリー・ショー(Jeffrey Shaw)氏はいたずらっぽく、「ワイン・ルーレット」のようなサイトだと説明する。でも、賭けに負けることはない。

 ワイン醸造所では大抵、通常のルートで販売するよりも多く生産している。しかし割引価格で販売すれば、ブランドに傷がつくし、提携している流通業者をいら立たせることにもなる。こうした事情を知ったショー氏は「醸造所が割引をせずに、素早くワインを売れる方法」を発見した。

 カリフォルニア(California)州北部のナパ・バレー(Napa Valley)やソノマ(Sonoma)といった一流産地のブドウ園と提携している同サイトでは、顧客が注文したワインの一部が購入金額以上のワインに「アップグレード」されるような仕組みを採り入れ、買い物を「ゲーム化」している。例えば、注文したのが1本30ドルの通常ボトルでも、1500ミリリットル入りのマグナムボトルが送られてくるといった具合だ。追加料金はかからず、アップグレードが当たる確率はサイトに表示される。醸造師のサイン入りボトルや、希少なビンテージ・ワインへのアップグレードが当たる可能性もある。

 この方法で昨年末に試験販売したところ、2000本の在庫が3時間で完売。今年3月に終了したテスト期間の販売合計額は、約20万ドル(約2000万円)に達したという。(c)AFP/Glenn CHAPMAN