【4月17日 AFP】部屋の一角ではタイヤが「炎上」し、天井からはガスマスクや警棒がぶら下がる──。ウクライナが混乱に揺れる一方で、同国の首都キエフ(Kiev)の独立広場(Independence Square)で生まれた芸術作品は既に、オーストリアの首都ウィーン(Vienna)に進出している。

 展示会のタイトル「I Am a Drop in the Ocean(私は大海の一滴)」は、「マイダン(Maidan)」とも呼ばれる独立広場で、デモ隊が使用したスローガンにちなんでつけられた。

 展示されているウクライナ人アーティスト約40人による作品の数々には、2月の政権転覆につながった政府と反政権派の衝突に触発されたものや、その衝突を不気味に予見したものが含まれる。

 展示会は、ウィーン市内の文化施設「クンストラーハウス(Kuenstlerhaus)」で先週始まった。作品の多くは、ビクトル・ヤヌコビッチ(Viktor Yanukovych)前大統領に対する抗議運動で、直接的な役割を果たしたものだ。

 アーティストらはまた、機動隊の前に鏡を設置して自分たちの姿を見せつけたり、ピアノを置いたりして、抗議のパフォーマンスも行った。ウィーンでの展示作品には、こうしたパフォーマンスの写真や使用された鏡も含まれている。(c)AFP/Sim Sim WISSGOTT