【4月15日 AFP】南米チリ中部の世界遺産都市バルパライソ(Valparaiso)で発生した大規模な山火事の消火作業は14日、3日目に入った。

 この火災ではこれまでに15人が死亡している他、内務省によると1140ヘクタール、家屋2500戸が焼失し、1万1000人が家を失った。自宅から立ち去ることを拒否して死亡した人もいるという。

 鎮火には、まだ2日を要する見通し。出火の原因は現在調査中だという。

 火災で最も大きな被害が出ているのは、バルパライソでも乾燥した丘の斜面に家々が立ち並ぶ貧困地区だ。ほとんどの住居が木造にトタン屋根で、瞬く間に炎に飲み込まれてしまった。

 火災の黒煙は市全体を覆い、灰は歴史地区の港にも降り注いだが、現在のところは火の手を免れている。

 チリのミチェル・バチェレ(Michelle Bachelet)大統領は火災被害が著しい地域を災害地域に指定し、消火・救援活動の支援と治安維持のため武装した軍を派遣すると発表している。(c)AFP/Miguel SANCHEZ