【4月16日 AFP】過去10年間、中国やロシアなどの新興市場の台頭は世界経済を立て直してきたが、市場の成熟とともにその勢いは減速しつつあり、新たな新興国に目が向けられはじめている。

 金融危機の際にも世界経済を支えたブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの世界新興5か国「BRICS」だが、今は成長に苦しんでいる。そしてBRICSに続き、今後、新興国として大きなけん引力が期待されているのは「MINT」、「PPICS」、「CIVETS」だ。

 3月後半、中国とブラジルで経済減速の兆しが顕著になったが、同じ時期、フランスの保険会社コファス(Coface)が「次世代の新興国(neo-emerging)」として注目する10か国を発表した。PPICS──ペルー、フィリピン、インドネシア、コロンビア、スリランカ──と、ケニア、タンザニア、ザンビア、バングラデシュ、エチオピアだ

 コファスは、BRICSに競争力がなくなっていると指摘する。そして、たとえBRICSよりも経済規模が劣っていたとしても、今後新興国をけん引する役割を引き継ぐ可能性のある国がどこになるかという分析が必要とされているとした。

 PPICS諸国はいずれも潜在成長率が4%を超えており、資源輸出に過度に依存していない他、経済も多様化している。また、成長を支え、外部からのショックをある程度吸収できる金融システムも備えている。