【4月10日 AFP】シンガポールの観光当局がフィリピンからの観光客を呼び込むために制作し、動画投稿サイトのユーチューブ(YouTube)に掲載していた動画が、「できが悪すぎてすぐにネット上で拡散する」などと酷評されたため、同サイトから削除された。

 3分間の映像は、若いフィリピン人夫婦がリゾートホテルのマリーナベイ・サンズ(Marina Bay Sands)にあるカジノや、ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ(Gardens by the Bay)など、シンガポールの観光名所に魅了される様子を描いている。

 映像の最後には、妻が夫に贈り物を手渡すシーンがあり、その箱の中に入っているのは「陽性」の結果を示す妊娠検査薬。箱を開けると夫は、「シンガポールでは僕へのサプライズが待っていると分かっていたよ!」と喜びの声を上げ、妻は「結婚記念日おめでとう、ハニー」と答える。この間、背景には安っぽい音楽が流れている。

 映像はシンガポールで広く嘲笑を呼んだ後、7日にユーチューブから削除されたが、ソーシャルメディア上にはすでにコピーされた映像が数多く再投稿されている。

 ユーチューブのユーザーの1人は、投稿した映像の1つについて、「悪ふざけに違いない。これほどひどいものはあり得ない」と書き込んだ。

 一方、ソーシャルニュースやライフスタイル関連の情報を扱うシンガポールのウェブサイト、「マザーシップ(Mothership)」は、「あまりにもできが悪いので、すぐにネット上で拡散するだろう」「(恥ずかしさで)身を縮めるに値する」とこき下ろした。

 別のネットユーザーも「演技、音楽、そして『サプライズ』のおち」と動画のひどい点を挙げ連ね、「広告業界史上、最悪の観光広告だ」と酷評した。

 シンガポール政府観光局(Singapore Tourism BoardSTB)は映像について、フィリピン人の趣向に合わせるために同国のABS-CBNネットワークが制作したと説明している。フィリピンでの放映終了後にユーチューブに投稿したが、「視聴者の共感を得ることができなかった」ことを理由に削除したという。(c)AFP