【4月9日 AFP】インドネシアで9日朝、総選挙の投票が始まった。最大野党・闘争民主党(PDIP)の躍進が予想されている。

 闘争民主党は、「ジョコウィ」の愛称で知られるジョコ・ウィドド(Joko Widodo)ジャカルタ(Jakarta)州知事(52)の高い人気に支えられ、議会選の世論調査で支持率がトップになる状況が続いていた。先月、ジョコ氏が党の大統領候補に指名されると、同党への支持はいっそう拡大した。

 家具販売業を営んでいたジョコ氏は2012年、ジャカルタ州知事に就任。約30年続いたスハルト(Suharto)政権以降、元軍人や富豪らに占められてきたインドネシア政界に突如現れた新たな顔となった。ジョコ氏はトレードマークのチェックのシャツ姿でしばしばスラム街を訪れ、その庶民性は国民の間で社会現象ともいえる人気を博している。

 政党あるいは政党連合が大統領候補を擁立するには、総選挙で議会(定数560、一院制)の20%以上の議席か25%以上の得票率を得る必要がある。今回の議会選に候補者を出した12の政党のうち単独でこの基準を超えるのは闘争民主党だけとみられており、ジョコ氏が次の大統領に一歩近づくことになるのか、選挙結果に注目が集まっている。(c)AFP/Sam Reeves