【3月28日 AFP】中国・山東(Shandong)省の農業従事者のグループが、人気テレビアニメ『トランスフォーマー(Transformers)』に登場するロボットのオブジェを、中古車の部品を使って制作している。

 車になったりロボットになったりするトランスフォーマーの玩具は1980年代に子どもたちの間で大ヒットし、人気テレビアニメや映画にもなった。

 グループが作ったのはシリーズに登場するロボット勢力サイバトロン(Autobots)の総司令官コンボイ(Optimus Prime)や、子どもたちの人気が高い黄色い小型戦士バンブル(Bumblebee)など。灰色の金属片で作られた敵の勢力デストロン(Decepticons)のロボットのオブジェもある。

「個人的な趣味だよ。映画を見て、インターネットでロボットたちについて調べたら、自分で作りたくなったんだ」と言うのは、27日に同省章丘(Zhangqiu)市からAFPの電話取材に応じたワン・シズンさん。ワンさんはパートナーともに、11人の制作グループを率いている。「目にはライトを入れた。手足が動くようにしたのもある」

 中国のハイテク産業専門ニュースサイト「OFweek」によれば、作ったオブジェは1体1万~10万元(約16万~160万円)で売れているという。

 最も大きなオブジェは高さが12メートルにもなるが、今のところは空を飛んだり変形したりする能力はない。「変形できるようにすることも考えたけど、現時点では、車に変形させるのは難しかったんだ」とワンさんは言う。

 ワンさんたちのグループは『トランスフォーマー』の他にも、『エイリアン(Alien)』や『プレデター(Predator)』、『スターウォーズ(Star Wars)』のロボット「C-3PO」といった映画やキャラクターからヒントを得たオブジェも作ってきた。創造性を発揮して参考にしたキャラクターに独自のデザインや、仮面など中国風の要素を加えたものもある。(c)AFP