【3月28日 AFP】国際スケート連盟(International Skating UnionISU)のオッタビオ・チンクアンタ(Ottavio Cinquanta)会長は27日、フィギュアスケートのショートプログラム(SP)廃止など、競技形式の変更を討議していたことを明らかにした。

 同会長は、ISUの理事会と技術委員会が、フィギュアスケートとスピードスケートに関する「改革」案を検討していたと述べたが、詳細については語らなかった。

 米紙シカゴ・トリビューン(Chicago Tribune)は今週、チンクアンタ会長が「個人的見解」としてフィギュアスケートなどの変革を提案した書簡のコピーを入手したと報道した。

 同紙によると、その書簡はISU理事会と技術委員会に宛てられたもので、その中でチンクアンタ会長が、フィギュアスケートのように試合を二つに区分して行う競技はほかのスポーツでは存在しないため、SPを廃止してはどうかという提案を記していたと報じた。

 さらに同紙は、SPの必須要素はフリースケーティング(FS)に加えられ、選手がそれらの演技をこなせるか確認するという、書簡の内容を引用した。

 イタリア出身の同会長は、埼玉で開催されている世界フィギュアスケート選手権(ISU World Figure Skating Championships 2014)の記者会見で、報道された提案について問われると、「あらゆる関係機関からの意見を集約しているところだ」と答えた。

 SPを含め対象となる具体的な項目について、同会長は、ISUが運営するフィギュアスケートやその他の種目が「広義の改革案の一部」になっていると述べた。

 1994年からISU会長を務め、2016年に22年間の任期が満了となるチンクアンタ会長は、「現在、詳細な回答はできない。なぜなら、まだ諮問機関から助言を受けていないからだ」と述べた。

 ISUでは、技術委員会から助言を受けた最高理事会の提案は、連盟の総会による投票で決められる。(c)AFP