【3月27日 AFP】ロシア第2の都市サンクトペテルブルク(Saint Petersburg)の市議会は26日、美少女コンテストは参加した子どもを精神的に損なうとして、禁止する条例案を可決した。

 新条例では、子どもを対象としたミス・コンテストについて「16歳未満の健康や、身体的・知的・精神的・道徳的な発達を害する恐れがある」と指摘。美少女コンテストを開催した場合、主催者に最大100万ルーブル(約290万円)の罰金を科すと定めている。

 新条例の制定を主導したのは、未成年者に対する同性愛の「プロパガンダ(宣伝)」を禁じる法律を推進して批判を浴びたビタリー・ミロノフ(Vitaly Milonov)議員だ。AFPの取材に応じた同議員は「そのようなコンテストに参加すると、子どもの精神は打ち砕かれてしまう」と自論を展開した。

「そのようなコンテストを開催する人々を、子どもたちに近付かせるべきではない。私は普通の時代に育ったが、当時は子どもをまるでドッグショーのように外見で比較するなど、誰もしていなかった」

 ミロノフ議員によると、ロシアでは美少女コンテストが毎年およそ3000回開催されており、最年少の参加者は4歳だという。

 与党「統一ロシア(United Russia)」に所属するミロノフ議員は、保守的な価値観の擁護者として大きな影響力を持っており、過去には英俳優スティーブン・フライ(Stephen Fry)氏と同性愛者の権利について舌戦を繰り広げてもいる。

 また、2012年にサンクトペテルブルクで「同性愛プロパガンダ(宣伝)」を禁止する条例を導入した。この動きに続きロシア政府も昨年夏、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領が同様の同性愛宣伝禁止法に署名し、成立させている。(c)AFP