【3月27日 AFP】国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)は27日、2013年に世界各国で確認された死刑執行数は前年を上回る778人だったと発表した。

 アムネスティが毎年発表している世界の死刑判決と執行をまとめた報告書の2013年版によると、死刑増加の背景にはイランとイラクにおける死刑執行の急増がある。さらに報告書は、依然として中国は群を抜く世界最大の死刑執行国だと指摘した。中国での死刑執行数は、他国での執行数を全て合わせた合計をも超える数千人に上るとみられている。

 アムネスティによると、中国は死刑判決と執行に関する数字を依然として国家機密扱いとの理由で公表していない。

 アムネスティのグローバル問題担当、オードリー・ゴーグラン(Audrey Gaughran)氏はAFPの取材に、「死刑に関する中国の秘密主義にもっと目を向ける必要がある」と強調し、「中国当局は2007年以降、死刑の数は減ったと言っている。ならば、そのデータを公表して見せてほしい」と語った。

 2013年に死刑執行が最も多かった上位5か国は中国を筆頭に以下、イラン、イラク、サウジアラビア、米国となっている。(c)AFP/Robin MILLARD