【3月26日 AFP】元サッカーオーストラリア代表で、同国史上最高の選手とたたえられるハリー・キューウェル(Harry Kewell)が26日、18年の現役生活に幕を下ろすと発表した。

 イングランドのリーズ・ユナイテッド(Leeds United)やリバプール(Liverpool FC)、トルコのガラタサライ(Galatasaray)などでプレーしたスター選手のキューウェルが、現役に別れを告げるべき時だと明かした。キューウェルは現在、オーストラリア・Aリーグのメルボルン・ハート(Melbourne Heart)に所属しており、4月12日のリーグ戦が現役でプレーする最後の試合となる。

 35歳となったキューウェルは記者会見で、「僕の時間を終わらせるのにふさわしい時だと感じた」とコメントした。

 キャリアの中盤からは度重なるけがに悩まされたキューウェルだが、スパイクを脱ぐ決断に、体の状態のことは一切影響していないと語った。

「体の状態はとても良いよ。サッカー以外のことに、サッカー選手としてはできないいろいろなことにまだ乗り出せるうちに、終わりにできればと思ったんだ。これからはそうしたことができる」

 キューウェルはまた、18年間プロとしてプレーできたことは「名誉」であり、「腰や膝を押さえてではなく、練習したい時には体を動かせる状態で去る」のだと語った。

 15歳で母国を離れ、リーズのユースに加入したキューウェルは、代表では1996年のチリ戦に17歳7か月で初出場し、サッカルーズ(Socceroosオーストラリア代表の愛称)で史上最年少デビューを果たした。

 その後キューウェルは、同国代表で56試合に出場して17得点を挙げ、W杯にも2006年ドイツ大会(2006 World Cup)、2010年南アフリカ大会(2010 World Cup)と、2大会連続で出場した。

 またリバプール在籍時代には、イングランドFAカップ(FA Cup)、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)、UEFAスーパーカップ(UEFA Super Cup)のタイトルを獲得している。

 2012年には、ファンと専門家による投票で、オーストラリア史上最高のサッカー選手に選ばれたキューウェルは、「信じられない名誉だ。一生忘れられない肩書きだし、本当に誇りに思う」とコメントした。

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