【3月25日 AFP】マレーシアのナジブ・ラザク(Najib Razak)首相は24日夜、首都クアラルンプールで(Kuala Lumpur)で記者会見し、消息を絶ったマレーシア航空(Malaysia Airlines)MH370便はインド洋(Indian Ocean)に墜落したと発表した。これにより、乗客乗員の生存を祈ってきた親族らの望みは断たれた。しかし同機がなぜ規定の針路から大きく外れたのかは依然解明されていない。

 ナジブ首相は重苦しい表情で、同機の飛行経路に関する衛星情報の新たな解析に基づき、同機がオーストラリアの西岸から遠く離れた海域に墜落したという見方を示し、「非常に悲しく遺憾なことだが、この新データにより、MH370便はインド洋南部で最期を遂げたとお知らせしなければならない」と語った。

 MH370便に乗っていた239人のうち3分の2は中国人だった。ずっと北京(Beijing)のホテルに詰め、情報を待ちわびて過ごしたこれまでの17日間、マレーシア航空に対し繰り返し怒りをぶつけてきた親族らは、同社がそのホテルのホールで開いた会議で伝えた結論に打ちのめされた。叫び声を上げたり、抑えの利かない様子で泣きじゃくったりして他の親族らに体を支えられる人もいれば、倒れてストレッチャーで運び出される人もいた。また、静かに涙を拭っている姿もみられた。

 ナジブ首相は、「彼ら(親族ら)はこれまでの数週間悲痛な思いをしてきた。この知らせがさらに苦悩をもたらすことは私も分かっている」と話した。