【3月21日 AFP】ロシア上院(連邦会議、Federation Council)は21日、ウクライナ南部のクリミア(Crimea)半島を自国に編入する条約を満場一致で批准した。批准は、同半島はウクライナの一部とする国際社会の主張を押し切るものとなった。

 ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領とクリミア自治共和国の首相らの間で18日に調印された条約の批准投票はテレビ放映され、上院全議員155人が承認票を投じた。

 これに先立ち、ロシア政府はプーチン大統領が条約に調印した時点でクリミアはロシアの一部と見なされると公言していた。

 前日20日にはロシア下院(国家会議、State Duma)も同条約を批准。反対票を投じた議員は1人だけだった。

 同条約により、ロシア内にはクリミアおよびロシア黒海艦隊(Black Sea Fleet)の基地があるセバストポリ(Sevastopol)の2地方行政区が誕生する。

 ロシアの上下両院は、いずれも政府の政策にお墨付きを与える名ばかりの機関とみられている。(c)AFP