【3月21日 AFP】アフガニスタンの首都カブール(Kabul)の高級ホテルが旧支配勢力タリバン(Taliban)の武装グループの襲撃を受けた事件で、フランス通信(Agence France-PresseAFP)の記者とその妻、子ども2人が死亡したことが21日、確認された。内務省によると、この事件では外国人を含む少なくとも9人の民間人が死亡している。

 外国人に人気の「セレナホテル(Serena Hotel)」は20日夜、タリバンの未成年メンバー4人組の襲撃を受けた。4人は靴下の中に拳銃を隠し持ち、複数の警備をかいくぐってホテルに侵入。内務省によれば、午後8時半ごろにホテル内のレストランで、食事をしていた人々に向かって無差別に発砲を始めたという。この銃撃で、アフガニスタン人5人、外国人4人の計9人が死亡した。

 AFPのサルダール・アフメド(Sardar Ahmad)記者(40)は当時、夫人と3人の子どもとホテルにいたが、アフメド記者と夫人、子ども2人が銃撃を受けて死亡。遺体を現地のAFPカメラマンが確認した。3人の子どもの末息子は重傷を負い、救急治療室で救命措置を受けている。

 アフガニスタン人のアフメド記者は、カブールでメディアサービス企業を営む傍ら、2003年からAFP記者としてカブールを拠点に活動。人々の生活から戦争、政治まで、あらゆるテーマで祖国アフガニスタンのニュースを伝えてきた。

 この事件で犯行声明を出したタリバンは先に、大統領選を暴力によって阻止すると宣言していた。(c)AFP