【3月20日 AFP】2007年に英国人女児マデリン・マクカーン(Madeleine McCann)ちゃん(当時3)がポルトガルで失踪した事件を捜査している英警察当局は19日、ポルトガル南部アルガルベ(Algarve)の別荘地で発生した少女5人が性的虐待された事件の容疑者を捜していると発表した。

 ロンドン警視庁(London Metropolitan Police, Scotland Yard)によると、容疑者は日焼けした黒髪の男。男はマデリンちゃん一家が滞在していたアルガルベの別荘地一帯で、12件の不法侵入を行った疑い。そのうち2件は、マデリンちゃんが失踪したリゾート地プライアダルス(Praia da Luz)で発生していた。

 一連の事件が起きたのは2004~2006年にかけて。マデリンちゃんが休暇で訪れていた別荘から失踪したのは2007年だった。12件のうち4件の事件では、ベッドの中にいた7~10歳の少女が性的虐待を受けた。別の1件の事件では同じ別荘内で2人の少女が暴行された。

 警察当局によると、一連の事件には驚くほどの類似点がみられた。犯行は大半が午前2~5時にかけて行われ、力ずくで住居に侵入した形跡はなかった。男は外国訛りのある英語を話し、気が動転するような場面でも冷静だったという。

 ロンドン警視庁はポルトガル当局と協力して捜査を進めており、38人を「参考人」に指定。また事件当時の所在が証明されていない性犯罪歴のある530人の情報をふるいにかけており、そのうち英国人を含む59人について優先的に捜査を進めている。(c)AFP