【3月17日 AFP】消息を絶ったマレーシア航空(Malaysia Airlines)MH370便の捜索が10日目を迎える中、マレーシア当局の提供する情報が矛盾していることに、中国のメディアやネットユーザーの間では不信感と批判の声が高まっている。不明機は乗客の3分の2を中国人が占める。

 マレーシアのナジブ・ラザク(Najib Razak)首相は15日の記者会見で、北京(Beijing)に向けてクアラルンプール(Kuala Lumpur)を離陸したMH370便の針路が何者かによって意図的に変えられ、その後、数時間にわたって飛行を続けていた可能性に言及した。

 これを受けて、17日の中国国営英字紙チャイナ・デーリー(China Daily)は、この情報が公表されるまでに1週間以上が経過している点を疑問視する社説を掲載。「つじつまの合わない情報を小出しに発表するマレーシア航空と同国政府の対応が、捜索活動を困難にし、事件の全容をいっそう不可解にしている」と批判した。

 さらに同紙は「他にも、国際社会と共有していない情報があるのではないか」と、マレーシア側の情報公開に対し疑念を呈した。

 マレーシア航空機の失踪は中国の交流サイト(SNS)上でも最も盛んに議論されている話題で、マイクロブログの新浪微博(Sina Weibo)でもマレーシア政府の情報公開をめぐる懸念が渦巻いている。

 あるユーザーは17日朝、「マレーシアはいったい何を隠しているんだ?」と投稿。別のユーザーは「マレーシアにも信頼できない同国政府にも、日ごとに失望が増していく。今後マレーシアには旅行しない」とつぶやいている。(c)AFP