ペルテス氏はさらに、国家崩壊は「可能性の一つではなく、一つの現実であり、仮に戦争があす終わったとしても国の再建には10年以上かかるだろう」という見通しを示している。

 また、同じくシリア問題に詳しい地理学者のファブリス・バランシュ(Fabrice Balanche)氏は、シリアの分裂もあり得ると指摘。「どちらか一方の勝利には終わらず、北東部のクルド人(Kurd)地域と、北部の反体制派地域、そして中部の政権掌握地域という、事実上の分割状態」を予測している。

「シリアにとって良い筋書きなど存在しない。アサド氏は再びゆっくりと支配を強めるだろうが、そのためにどれだけの犠牲を払わなければならないことか」

「政権側が復権を果たせば抑圧を伴うのは必至で、そうなれば数十万人の流出につながるだろう」

「2006年に(イスラエルとの衝突後に)レバノンに注入されたような資金をシリアが受け取るようなことは考えにくく、イラクのような産油国でもないのだから」

(c)AFP/Imed Lamloum