【3月12日 AFP】ペルーで14歳の少女が母親(63)を殺害した上、遺体を自宅に2か月間放置していたとして殺人と死体遺棄の容疑で逮捕された。警察が11日明らかにした。少女はその間、普通の生活を送っていたという。

 首都リマ(Lima)の東にある街ラモリーナ(La Molina)の警察によると、「ステファニー」という名前だけが公表されているこの少女には、1月11日に交際相手の少年(16)と共に母親を殺害した容疑が持たれている。その後少女は母親の死の隠蔽(いんぺい)を図り、殺虫剤や消臭剤で遺体の腐臭をごまかしていたという。

 少女の80代の父親はアルツハイマー病を患っており、殺害に気付かないまま同じ家の中で生活を続けていた。

 警察署長によると少女は、少年と2人きりで自宅の一室に鍵をかけてこもっているところを、気付いた母親に怒られたため、少年がダンベルで殴って殺害したと供述している。これに対し同日自首した少年は犯行を否定し、殺害したのは少女だと主張している。

 さらに警察は、少女が母親殺害後も普通の生活を送り、自宅に友人を招いていた他、交流サイトのフェイスブック(Facebook)への投稿もいつも通り続けていたことも明かした。

 ペルーの法律では、殺人を犯した未成年者は成人のように裁判を受けることはなく、代わりに厳重に警備された精神療養施設に最長6年収容されることになっている。

 今回の事件はペルー国民に衝撃を与えている。同じラモリーナでは昨年11月にも、22歳の男性がパートナーに手伝わせ、母親を殺害するという類似事件が発生していた。その事件でも、容疑者2人は犯行の責任を相手に押し付け合っている。(c)AFP/Imed Lamloum