【3月12日 AFP】エジプトで、14歳の少女に女子割礼(女性器切除、FGM)の手術を施し死なせた医師と、少女をこの医師のもとに連れて行った父親が起訴された。司法当局者が12日、明らかにした。

 エジプトでは2008年に女子割礼が禁止されたが、実際には、女子割礼を信仰の一部と考える人が多い地方部を中心に、広く行われているのが現状だ。

 同国北部マンスーラ(Mansoura)のこの医師は、無許可の医院で女子割礼を施術していた。

 女子割礼では、クリトリスが除去される他、時にはさらに極端な切除が行われることもある。女子割礼に賛成する人々は、女性を「清めて」性的誘惑をなくすためだと主張している。

「エジプト・女性のための人権センター(Egyptian Centre for Women's Rights)」の所長を務めるネハド・アボルコムサン(Nehad Abolkomsan)氏によれば、エジプトのイスラム教徒、また少数派であるキリスト教徒の間でも女子割礼は一般的だという。2000年の統計によると、エジプトの既婚女性の97%が施術を受けている。(c)AFP