【3月10日 AFP】乗客乗員239人を乗せて8日未明に消息を絶ったマレーシア航空(Malaysia Airlines)370便のボーイング(Boeing)777型機の捜索を続けるベトナムの捜索隊は9日、航空機の残骸らしい物体を発見した。当局が発表した。

 匿名で取材に応じたベトナムの捜索救難国家委員会(National Committee for Search and Rescue)当局者は「トーチュー島(Tho Chu Island)の南西およそ80キロの地点で、航空機のものとみられる2個の破片を発見したという情報を、ベトナム機から受け取った」と語った。

 同島はベトナム南西端の沖合に浮かぶ小列島の一部で、マレーシア航空機MH370機が中国の北京(Beijing)に向けて出発したマレーシアの首都クアラランプール(Kuala Lumpur)の北東にあたる。

 ベトナムの同当局者は「夜間のため、(破片を)引き揚げて確認することができない。(ベトナム機は)その海域の位置を特定した後、陸に戻って来た」と話した。10日に同海域に航空機と船を派遣し、捜索を続けるという。

 9日に見つかったジェット燃料によるものとみられる2本の大きな油膜の筋が発見された場所は、トーチュー島がある列島のさらに南の海上だった。その後ベトナム捜索機に同乗したAFPの記者も油膜を確認した。(c)AFP/Tran Thi Minh Ha