【3月10日 AFP】ソチ冬季五輪のアイスホッケーの勝敗をめぐる賭けで、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領がカナダのスティーブン・ハーパー(Stephen Harper)首相に負けたことを受け、米ホワイトハウス(White House)は10日、約束通りカナダ大使館にビールを2ケース配達する予定だ。

 五輪のアイスホッケー男子では、準決勝でカナダが1-0で米国に勝利。女子も決勝でカナダが3-2で米国を下し、金メダルを獲得した。

 ホワイトハウスの国家安全保障会議(National Security CouncilNSC)はマイクロブログのツイッター(Twitter)で、在米カナダ大使館に向けたメッセージを投稿。「やあ、@connect2canada! POTUS(米大統領)から@pmharper(ハーパー首相)に出来立てのビールを10日に届けるので、お楽しみに」と語りかけた。また、今回はカナダの勝利を祝福するとした上で「次回の対戦を心待ちにしてほしい」と米国の意気込みをにじませた。

 ハーパー首相に届けられるビールは、ホワイトハウスの庭でつくられたハチミツを使って自家醸造され、1ケースは「ハニー・ポーター(Honey Porter)」、残り1ケースは「ハニー・ブロンド(Honey Blonde)」と呼ばれるもの。同首相はトロント(Toronto)のラジオ局TSN1050に対し、「(ビールを)まだ受け取っていないが、オバマ大統領はこれまでも私との賭けに負けたことがあり、賭けたものは必ず出した」と述べ、今回も必ずビールを届けてくれると語った。

 カナダ大使館は「#beerdiplomacy(ビール外交)」のハッシュタグを付けたツイートで、「@ NSCPress、ありがとう!私たちはのどが渇いているので、受け取りの準備は万端です!@pmharper、失敬するのはほんの数本と約束します :)」と投稿した。

 オバマ大統領とハーパー首相はメキシコで開催された北米首脳会議に出席した際、アイスホッケーの試合の勝敗にビールを賭ける約束をしていた。

 アイスホッケーの試合結果をめぐる両国の首脳同士の賭けは今回が初めてではなく、またオバマ大統領が負けるのも初めてではない。大統領は2010年に開催されたバンクーバー冬季五輪の男子決勝でもビールを賭けて負け、ハーパー首相に米国の「イエングリング(Yuengling)」1ケースを贈った。さらに当時のロバート・ギブス(Robert Gibbs)大統領報道官は、カナダの報道官との賭けに負けた罰として、カナダチームのジャージー姿で記者会見室に登場していた。(c)AFP