【3月7日 AFP】アフガニスタン東部で6日、北大西洋条約機構(NATO)軍が誤って行った空爆でアフガニスタン人の兵士5人が死亡した。当局が明らかにした。これにより、すでに亀裂が入っているアフガニスタンと米主導のNATO軍の関係がさらに悪化する恐れもあるとみられる。

 アフガニスタン国防省の報道官がマイクロブログのツイッター(Twitter)で発表したところによると、「今日(6日)午前3時半(日本時間同8時)、ロガール(Logar)州チャルフ(Charkh)地区へのNATO軍の空爆により、アフガニスタン国軍の兵士5人が死亡し、8人が負傷した」という。また、現場を訪れたチャルフ地区の代表はAFPに対し、攻撃は米国の無人機によるものだったという見方を示した。

 これを受けてNATOが主導する国際治安支援部隊(ISAF)は声明を出し、犠牲者に対し哀悼の意を表明するとともに、今後同じ過ちを犯さないよう対応策を講じると約束した。一方、ハミド・カルザイ(Hamid Karzai)大統領の報道官は、この攻撃の調査を開始したと発表した。

 現在スリランカを公式訪問中のカルザイ大統領はこれまでに何度も、アフガニスタンに駐留するNATO軍による誤爆を、同軍に対する痛烈な批判材料に用いてきた。

 中でも民間人が犠牲になっていることが最も神経を逆なでする問題の一つとなっており、カルザイ氏はこの点が、数千規模の米軍部隊の同国駐留を来年以降も認める協定に調印していない大きな理由だと主張している。(c)AFP/Sabawoon Amarkhil