■ウクライナへの派兵は「最後の手段」

 武装集団がなぜ十分な装備を持っているのかとの質問に対しては、ヤヌコビッチ大統領を失脚させたデモ参加者らも同様に十分な装備を持ち「時計のように規律正しく」行動していたと指摘。「まるで特殊部隊のように行動していた。クリミアでも同じように行動できないことはないだろう?」と述べた。

 また、ロシア語話者が多数を占めるクリミアの住民らは「流れ込んでくる国粋主義の武装勢力」に不安を抱いていると述べ、親ロシア派の武装集団が取った行動を正当化した。

 プーチン氏は今月1日、クリミア情勢を理由としたウクライナへの派兵について上院の承認を得た。4日の会見でプーチン氏は、今のところ軍事行動の必要性はないと述べつつ、ロシアはその権利を持っていると主張。「われわれは(ロシアとウクライナの市民を)守るためにあらゆる手段を取る権利を持っている」とした上で、ウクライナへの派兵は「最後の手段だ」と語った。

 また、3日に開かれた国連安全保障理事会(UN Security Council)の会合で、ロシアの国連大使がロシアはヤヌコビッチ氏から派兵要請を受けたと主張したことについてプーチン氏は、「(ウクライナの)正統な大統領からの要請を受けた。これは人道的任務だ」「われわれは合法的に活動する。私が軍を使うと判断したら、それは合法的なのだ」と語った。

 解任された後にロシアに逃れたヤヌコビッチ氏について、ロシアは現在も正式なウクライナ大統領として認めているが、プーチン氏は、「彼に政治的な将来はないと思う。これは彼自身にも伝えた。彼の運命に関してわれわれはある役割を果たしたが、それは純粋に人道的な理由からだ」と語った。(c)AFP