■パレスチナは強く反発

 これを受けてパレスチナ当局幹部のナビル・シャース(Nabil Shaath)氏はAFPに対し、ネタニヤフ氏からのユダヤ人国家承認の要求と、将来のパレスチナ人国家内にヨルダン渓谷(Jordan Valley)に沿ってイスラエル軍を駐留させるという主張は「断じて受け入れられない」と話し、この発言は「和平交渉の一方的な終了を公式に宣言した」に等しいと断じた。

 イスラエルはこれまで、この「ユダヤ人国家の承認」問題が解消されない限り和平合意はあり得ないと繰り返し主張してきた。一方パレスチナ側は、その主張を認めれば自らの歴史認識を否定することになり、難民が故郷に戻る権利を損なうことにつながるとして、拒否し続けていた。

 これに先立ち、米国のバラク・オバマ(Barack Obama)大統領は2日に公表されたインタビューで、もし和平交渉が失敗し、イスラエルが入植活動を継続するなら、国際社会から非難を受けることになると警告していた。オバマ氏は、特に欧州で広がりを見せるイスラエルを排斥する動きに言及したものとみられる。(c)AFP/Hazel WARD