【3月4日 AFP】スウェーデンで子宮移植を受けた4人の女性に、体外受精を行って発育させた胚が移植された。最先端の医療技術による妊娠・出産が期待される。

 ヨーテボリ大学(University of Gothenburg)の医療チームは3日、子宮移植を受けた女性4人の子宮に、体外受精した胚を戻す手術が先月、行われたと発表した。

 チームを率いるマッツ・ブレンストレム(Mats Braennstroem)教授はAFPの取材に対し、4人の中で誰かが妊娠したかどうかは現段階では不明で、いかなるデータも公開は妊娠後期を待って行うと語った。妊娠成功の見通しは高いものの、1回目の試みで4人全員が妊娠するとは考えていないという。「中には安定した妊娠を得るまで、この試みを何度か行う必要のある患者もいるはずだ」と述べた。

 今回、胚を移植された女性たちは、2012年に親族から提供された子宮の移植手術を受けた9人のうちの4人。この4人以外では、2人は移植に失敗し、移植した子宮を摘出したが、残る3人は今月下旬か4月初めにも移植子宮への胚移植が行われる予定だ。

 世界で初めて生体子宮移植が行われたのは2002年で、サウジアラビアで46歳女性から26歳女性に提供された子宮の移植術が行われた。このときは移植術自体は成功したが血液凝固が起き、移植から14週間後に子宮は摘出された。(c)AFP