【2月26日 AFP】米国の小学校進学前の子どもの肥満率がこの数年間でほぼ半減したことが25日、米疾病対策センター(Centers for Disease Control and PreventionCDC)の研究報告書で明らかになった。

 米国医師会雑誌(Journal of the American Medical AssociationJAMA)に掲載されたCDCの研究によると、2~5歳の子どもの肥満率は2003~04年に14%だったが、2011~12年は8%にまで減少した。

「米国の子どもの一部では、(肥満率が)低下傾向にあることを示す兆候が継続して見られている」とCDCのトム・フリーデン(Tom Frieden)局長は述べた。

 先だって、政府の栄養支援プログラムを利用する低所得者層の2~4歳の子どもで肥満率が「かなり減少している」ことを示すCDCのデータが発表されていた。

「少なくとも子どもたちの間では、肥満のまん延という傾向の反転が可能であることが、ここから確認できる」とフリーデン局長は付け加えた。

 肥満率が低下した正確な理由は分かっていないが、CDCによれば、託児所の多くが最近になって栄養と運動についての基準改善を始めている。また母乳育児の割合が増え、甘い飲み物の消費が減ったことが要因の可能性もあるという。

 だが、国民全体では肥満率が依然として高い状況で、米政府は27日、20年ぶりに栄養表示の見直しを発表する予定だ。

 CDCの研究では、2011~12年の成人の肥満率はおよそ3人に1人の割合、未成年の肥満率は17%で、大きな変化は見られなかった。(c)AFP