【2月23日 AFP】(一部訂正)ソチ冬季五輪は22日、アルペンスキー男子回転が行われ、34歳のマリオ・マット(Mario Matt、オーストリア)が優勝候補のマルセル・ヒルシャー(Marcel Hirscher、オーストリア)を抑え、五輪のアルペン競技では史上最年長となる金メダリストになった。

 アルペンスキー世界選手権(FIS Alpine World Ski Championships)の男子回転で2度の優勝を誇るマットは、2回の試技を終えてトップとなる合計タイム1分41秒84を記録し、ソチ五輪のスキー競技を締めくくった。

 2013年の世界選手権王者ヒルシャーは0秒28差で銀メダル、ノルウェーの新星ヘンリク・クリストファーセン(Henrik Kristoffersen)が0秒83差の銅メダルとなった。

 ノルウェーはチェーティル・アンドレ・オーモット(Kjetil Andre Aamodt)氏が持つ最年長金メダリスト記録がマットに破られたものの、19歳のクリストファーセンが五輪男子アルペン競技史上最年少メダリストとなった。

 アルペン競技の史上最年少メダリストは、前日の女子回転で優勝した18歳のミカエラ・シフリン(Mikaela Shiffrin、米国)となっている。

 五輪前のW杯回転で優勝しているクリストファーセンは、1回目は15位に終わったものの、2本目に素晴らしいパフォーマンスをみせてトップに立ったが、24歳のヒルシャーが持ち味の攻めの滑りを展開し、クリストファーセンのリードは長くは続かなかった。

 W杯回転の総合王者ヒルシャーは、1本目で9位と出遅れたものの、2本目に素晴らしい滑りで挽回した。

 2010年のバンクーバー五輪男子回転で銀メダルを獲得しながらも、今大会は9位に終わったイヴィツァ・コステリッチ(Ivica Kostelic、クロアチア)の父親アンテ・コステリッチ(Ante Kostelic)氏が設定したトリッキーなコースは、多くの有力選手が犠牲となった。

 1週間前にソチ行きの飛行機に乗るため空港に向かっていた際、交通事故に遭っていたフェリックス・ノイロイター(Felix Neureuther、ドイツ)をはじめ、アレクシス・パンテュロー(Alexis Pinturault)とジャン・バティスト・グランジェ(Jean-Baptiste Grange)のフランス勢、バンクーバー五輪の男子回転銅メダリストのアンドレ・ミーラー(Andre Myhrer、スウェーデン)が途中棄権に終わっている。(c)AFP/Sim Sim WISSGOTT