【2月11日 AFP】フランソワ・オランド(Francois Hollande)仏大統領は10日、3日間の米国公式訪問をスタートさせた。

 オランド大統領の不倫問題に注目が集まるなか行われる今回の訪米は、歴史的に同盟関係にある両国の絆と安全保障面での協力関係を強調する目的がある。

 米メリーランド(Maryland)州アンドリューズ空軍基地(Andrews Air Force Base)でバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領に出迎えられたオランド大統領は、オバマ大統領とともに米大統領専用機でワシントンD.C.(Washington D.C.)から約200キロ南西のバージニア(Virginia)州モンティチェロ(Monticello)を訪れた。

 モンティチェロは米国の土台を築いた第3代米大統領トーマス・ジェファソン(Thomas Jefferson)ゆかりの地だ。ジェファソンは米国の歴史の初期にフランスに駐在した外交官の1人でもある。モンティチェロ訪問は、歴史的な環境のなかで、流ちょうに英語を話すオランド大統領とオバマ大統領が個人的な友好関係を育む機会となることを期待して設定された。

 11日にホワイトハウス(White House)の大統領執務室(Oval Office)で行われる首脳会談では、シリア内戦、イランの核問題、ウクライナ情勢、各地で衝突が続くアフリカ問題などが話し合われるとみられる。

 米仏はイランとシリアには強硬姿勢で臨むことで一致している。またアフリカのマリと中央アフリカに展開している仏軍に対し、米軍は情報活動および後方支援を行っている。

 仏経済の活性化と雇用拡大が求められているオランド大統領はカリフォルニア(California)州も訪問し、シリコンバレー(Silicon Valley)でハイテク企業幹部らと面会する予定になっている。オランド大統領の訪米は就任から間もない2012年4月以来2度目。(c)AFP/Tangi QUEMENER