【2月9日 AFP】ソチ冬季五輪は8日、フィギュアスケート団体戦が行われ、女子シングル・ショートプログラム(SP)に出場したロシアのユリア・リプニツカヤ(Julia Lipnitskaia)がトップに立った。

 今大会から採用されたこの種目で、開催国ロシアの金メダル獲得に期待がかかる中、リプニツカヤは代表としてその重圧に耐えきった。

 15歳のリプニツカヤは、ミスのない演技で会場のアイスバーグ・スケーティング・パレス(Iceberg Skating Palace)に訪れた観客を魅了すると、ロシアはペア・フリースケーティング(FS)ではクセニヤ・ストルボワ(Ksenia Stolbova)/ ヒョードル・クリモフ(Fedor Klimov)組がそのリードを更に広げた。

 リプニツカヤは、「今日のような雰囲気を感じたのは初めて」と振り返った。

「1秒も静まりかえるときがなかった。ユリアコールとロシアコールが聞こえて、それが本当に助けになったの」

 リプニツカヤは、マーク・ミンコフ(Mark Minkov)作曲の「ユー・ドント・ギブ・アップ・オン・ラブ(You Don't Give Up on Love)」に乗せた演技で3回転ルッツ、3回転トーループのコンビネーションジャンプを確実に決めると、ダブルアクセルと3回転フリップも続けて成功させ、今季最高の72.90点を記録した。

 リプニツカヤに続き、イタリアのカロリーナ・コストナー(Carolina Kostner)が70.84点で2位、浅田真央(Mao Asada)が64.07点で3位、そして代表入りで物議をかもした米国のアシュリー・ワグナー(Ashley Wagner)が63.10点で4位にそれぞれつけている。

 その後行われたペアFSでは、ロシアのストルボワ/クリモフ組が135.09点をたたき出し歓喜した観客を総立ちさせ、カナダのカーステン・ムーア・タワーズ(Kirsten Moore-Towers)/ディラン・モスコビッチ(Dylan Moscovitch)組の129.72点を上回った。

 31歳のベテラン、エフゲニー・プルシェンコ(Evgeni Plushenko)は、9日に女子シングルFS、アイスダンス・フリーダンス(FD)と共に行われる男子シングルFSで、2006年のトリノ冬季五輪以来となる金メダル獲得を目指すことになる。