【2月7日 AFP】ローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王(77)が短期間所有していた米ハーレーダビッドソン(Harley-Davidson)社製バイクが6日、仏パリ(Paris)で競売にかけられ、欧州在住の匿名の買い手によって21万ユーロ(約3000万円)で落札された。

 競売大手ボナムズ・フランス(Bonhams France)によると、ビンテージ時代以後、21世紀に製造されたバイクとしては史上最高額。手数料も含めた総支払い額は24万1500ユーロ(約3300万円)だった。

 落札されたのは1585ccの「ダイナスーパーグライド(Dyna Super Glide)」。ハーレーダビッドソン社が昨年6月、創業110周年を記念して法王に進呈していた。法王自身は乗ることなく、サインをしてからカトリック系慈善団体「カリタス・ローマ(Caritas Roma)」に寄付していた。

 今回の競売の売上金は、同団体がイタリア・ローマ(Rome)のテルミニ(Termini)駅に設けている無料の簡易宿泊所と炊き出し所の改修費用に当てられることになっている。

 同競売ではバイクと共に法王に進呈されたジャケットも売りに出され、手数料込みの5万7500ユーロ(約800万円)で落札された。

 ボナムズによると、実は法王はもう1台ハーレーを所有しているという。しかしそのつつましさで知られる法王は、バスの方を好むとされ、法王に選出された翌日にもリムジンではなくバスに乗り、また出身地のアルゼンチンでも、普段はタクシーの代わりにバスを利用していた。(c)AFP