【2月2日 AFP】スペインの首都マドリード(Madrid)で1日、妊娠中絶の権利を支持する数千人の人々が集まり、中絶を制限する政府の計画に抗議の声を上げた。

 デモ隊は、「私の権利、私の人生」と書かれた横断幕を掲げシュプレヒコールを上げながら、同国北部から「フリーダムトレイン(自由の電車)」に乗って到着する他のデモ参加者らを出迎えるためマドリード市内の駅周辺に集まった。

 カトリック教徒が大半を占めるスペインでは昨年12月20日、マリアノ・ラホイ(Mariano Rajoy)首相率いる保守派政権が、2010年に施行された妊娠14週以内の女性が中絶を選択することを認める法律を廃止すると発表していた。

 この法案が与党の国民党(People's Party)が圧倒的多数を占める議会で承認されれば、中絶が認められるのは、レイプ被害に遭った場合や、妊婦の健康に肉体的または精神的に害を及ぼす可能性がある場合のみに限定されることになる。

 政府のこうした動きに激怒した中絶容認派の人々は、この法案は同国を数十年前の状態に後退させるものであり、1985年に施行されたより厳しい法律に匹敵する内容へと逆戻りすることになると反発している。(c)AFP