【2月2日 AFP】サッカー元ルーマニア代表で、イタリア・セリエAのインテル(Inter Milan)に所属するクリスティアン・キヴ(Cristian Chivu)が、身体上の理由でチームとの契約を解除し、現役を引退することが明らかになった。

 キヴの代理人を務めるビクトル・ベカリ(Victor Becali)氏が1日、ルーマニアの通信社メディアファクス(Mediafax)で明らかにした。

 33歳でディフェンダーのキヴは、ルーマニア代表として75試合に出場し、そのうち50試合で主将を務めたものの、度重なるけがのため2011年に代表引退を余儀なくされ、2012年8月には足の指を脱臼し、それが完治しなかった。

 キヴは2度の手術を受けたものの、2013年5月から試合に出場していない。

 ベカリ氏は「彼は身体上の問題を抱えており、引退を望んでいる」と語った。

「彼はインテルとの契約を破棄することになる」

「彼はこれ以上プレーを続けることができないと言っている。この決断は仕方がないものだと考えている」

 ルーマニア最優秀選手賞を3度受賞しているキヴは、1996年にルーマニア2部リーグのCSMレシツァ(CSM Resita)でキャリアをスタートし、1998年には同国1部のFCウニベルシタテア・クライオヴァ(Universitatea Craiova)に移籍した。

 1999年にはオランダ・エールディビジの強豪アヤックス(Ajax)に加入し、その2年後にはクラブで主将を務めた。

 アヤックスでの活躍が認められ、2003年にイタリア・セリエAのASローマ(AS Roma)に移籍すると、2007年に加入したインテルでは09-10シーズンには欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2009-10)、セリエA、イタリア杯(Italian Cup 2009-10)のトレブル(三冠)を達成した。

 しかし、2010年に頭蓋骨を骨折する大けがをし、その後は頭部を保護するためヘッドギアを着用していた。(c)AFP