【2月1日 AFP】スイス・ジュネーブ(Geneva)で開かれていたシリア和平会議は31日、具体的な成果を挙げることなく終了した。

 停戦の合意には至らず、移行政権については協議さえされなかった。政府軍に包囲されているシリア中部の都市ホムス(Homs)の反体制派支配地域への援助搬入の取決めも行き詰ったままだ。

 1週間の非公開交渉を終えて、国連(UN)とアラブ連盟(Arab League)合同のシリア特別代表ラクダール・ブラヒミ(Lakhdar Brahimi)氏は報道陣に対し、2月10日の協議再開を目標にしていると述べた。ブラヒミ氏によると、反体制側はこの日程に同意したが、政権側はまず本国政府の指示を仰ぐ受ける必要があると言ったという。

 シリアのワリード・ムアレム(Walid al-Muallem)外相は、バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領と政府は熟慮し、国民が求めるなら政府側代表団は協議の場に戻るだろうと述べた。

 反体制派の統一組織「シリア国民連合(Syrian National CoalitionSNC)」のアハマド・ジャルバ(Ahmad Jarba)代表は、政権側との初協議は「毒杯をあおる」ようなものだったが、反体制側は次回の協議にも参加する意向を示した。ただし、次の協議に出席する条件は、「現地にいるわれわれの人員を守る手段」を受け取ることだと、アラビア語からの公式通訳を通じて強調した。

 シリアのオムラン・ゾウビ(Omran al-Zohbi)情報相は協議が行われた国連欧州本部前に集まった親政府側のデモ隊を前に「連中は今回のラウンドでも次回のラウンドでもシリア政府代表団から譲歩を得ることはない」と述べて喝采を受けた。

 ゾウビ情報相は、このメッセージは外国の玩具となっている反体制派だけでなく、トルコ、カタール、サウジアラビア、ヨルダン、そしてシリアの隣国レバノンの反アサド政治家らにも向けられたものだ、と述べた。(c)AFP/Nina LARSON, Jonathan FOWLER