【1月28日 AFP】米国の女性は、受精、妊娠、自身の生殖機能の健康状態といった性に関する基本知識をしばしば把握しきれていないとした米エール大学(Yale University)の研究報告が27日、医学誌「Fertility and Sterility(生殖能力と不妊)」に掲載された。

 研究では、米国内の18~40歳の女性1000人を対象にオンラインでの調査が行われた。

 調査の結果、妊娠の確率が高いのは排卵後ではなく排卵前だと知っている人は全体の10%にとどまった。また体位によって妊娠の確率が上がると考えている人は全体の33%以上、卵巣で卵子が常に作られていると考えている人は全体の約40%に上った。

 また対象者のおよそ半数が、性と生殖に関する健康について医師に相談したことが1度もなく、約30%が婦人科検診に1度も行ったことがないか、行くことはあっても毎年は行かないと回答した。

 妊婦の健康については、葉酸入りのマルチビタミン剤が出生異常の防止に効果的だと知らない人が約半数、また高齢になるにしたがって流産や不妊、胎児に異常を招くリスクが高まる可能性があることを知らない人は約20%だった。

 論文の主執筆者であるエール大学のジェシカ・イルージ(Jessica Illuzzi)准教授によると、この研究によって性と生殖に関する健康についての女性たちの知識に差があることが浮き彫りになった他、女性にとっての懸案事項が医療機関ではあまり相談されていないことも分かったと述べている。(c)AFP