【1月27日 AFP】タイの首都バンコク(Bangkok)などで26日、反政府派のデモ隊が2月2日の総選挙の期日前投票を妨害するため、数十か所の投票所を包囲した。また同日午後には、反政府派デモ隊のリーダーの1人が何者かに撃たれて死亡する事件が起きた。

 デモ隊はバンコクと南部の数県にある数十か所の投票所を取り囲み、選挙管理当局職員らを締め出した。これにより、タイ全土で80か所以上の投票所が閉鎖となった。

 大規模な反政府デモが数週間にわたり続いたことを受け、国内の緊張を緩和しようとインラック・シナワット(Yingluck Shinawatra)首相が呼びかけた2月2日の選挙には、200万人以上が期日前投票に登録している。選挙管理委員会によると、全国で44万人の期日前投票が妨げられ、2日の投票も「似たような問題」の影響を受ける恐れがある。

 期日前投票が終了した26日午後、バンコク郊外バンナ(Bang Na)で、トラックの荷台に立ち演説をしていた反政府派デモ隊のリーダーが銃で撃たれ死亡した。地元当局によると、銃撃では他に9人が負傷したという。

 デモ隊側は、銃撃は「政府支持派の暴徒」によるものだとして非難。また警察は、数キロ離れた近隣県からやってきた政府支持派の「赤シャツ隊(Red Shirts)」がデモ隊と衝突した際に同リーダーが死亡したと述べている。(c)AFP/Apilaporn Vechakij